ホーム > ASOBIBA lite > 【一度は観ておきたい】映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』鋼鉄の軋みが聞こえるだろう?

皆さん楽しく撃ちまくってますか?
私は先日ホビーショーでマシンガンを撃ってきました。こんにちは、ちよDです。発売楽しみだね!

さて、サバゲーマーであれば銃だけでなく他のミリタリー系趣味にも手を出してることと思いますが、皆様が銃以外に嗜んでいるものは何でしょう?
装備? 刀剣? 兵站? 航空機? 艦船?
どれも等しく突き詰め甲斐のあるものですが、今回私が語りたいのはこちら!

戦車!!!

そう、今回は銃メインじゃないんだ。でも大砲もGunって言うしね。
お互い弾を撃つもの同士として理解を深めていこうじゃないか。
ここからは作品の空気に合わせて口調も変えていこう。

 

そんな訳で久しぶりの映画ネタです

さて、上記の予告は10月25日(金)に劇場公開がスタートした新作映画T-34 レジェンド・オブ・ウォー」。タイトルの通り、第二次世界大戦時に活躍したソ連(現在のロシア)の戦車「T-34」が主役の映画だ。

今回はこの映画の魅力をひたすら語りたいと思う。

あらすじ

時は第二次世界大戦。ソ連の新米士官イヴシュキンは味方部隊の撤退を援護するため、T-34戦車1両で敵国ナチス・ドイツ軍の戦車部隊を相手取ることになった。善戦はしたが、隊長であるイェーガーとの戦闘で相討ちとなった彼はドイツ軍の捕虜となってしまった―――

数年後、収容所に投獄されたイヴシュキンの前に再びイェーガーが現れる。
「収容所内で行われる戦車戦演習の敵役として、T-34を操縦しろ。生き残れば我が軍の訓練教官として迎え入れてやる」と命令されたイヴシュキンは渋々その条件を飲むことになった。
しかし弾を装備することは許されない。つまり命令に背けば死、出撃しても死が待っているのだ。

絶望的な状況の中、共に戦車を動かすことになった捕虜たちと、与えられたT-34を整備するイヴシュキン。
そこで彼が考えたのは、T-34を使った収容所からの脱出計画だった。

 

映画「T-34」の魅力

「戦車ぁ~~?どうせオッサンがハァハァ言ってる泥臭い戦争映画なんでしょ~~?」と思ってるそこの君、その認識は甘い。

この「T-34」は戦争を描いていない。男たちが、自由を求めて牢獄から脱出するまでの話だ。
ハンマーの代わりに戦車を使った「ショーシャンクの空に」みたいな映画と言えば伝わると思う。

もちろんバトル面でも抜かりはない。イヴシュキンが乗るのはただの車じゃない。戦う車だ。

■ド迫力の戦車戦。本物の車両。

砲弾が装甲を掠める。貫く。炸裂する。
最先端のVFX(視覚効果)で表現された戦車戦が本作最大の魅力。その戦車戦も長いストーリーの中のほんのちょっとではなく、終始戦っている。ほぼ全編にわたって戦車が登場している。
細かいことはどうでもいい、軋む履帯と飛び散る火花が観たい。そんな貴官も満足することだろう。

劇中で使われているT-34は、現存する本物の車両を使っているのも特徴。
また、その戦車を役者本人が操縦している。
本物が持つ迫力、本人が操縦する迫真の表情。これがヒリつくほどの闘いの緊張感を与えている。

 

映画を34倍楽しむための戦車知識

この映画は戦車という日常生活において馴染みのない乗り物を扱っている為、その描写や行動を理解するにはほんのちょっとだけ必要な知識があったりする。
実際に映画館に行った際、限りなく100%楽しめるよう、覚えておくと得する知識をここに残しておこう。

■救国の戦車、T-34

これが映画の主役となる戦車「T-34」だ。ソ連(ロシア)で最も有名な戦車と言っても過言ではなく、今もなお軍事パレードなどでその姿を見ることができる。
「ロージナ(родина:祖国、母なる国)」という愛称で知られるこの戦車は、第二次世界大戦が始まった直後に襲い掛かるドイツの強力な戦車たちに対抗するため作られた、ソ連の切り札だったのだ。
車体の前面がラッセル車のように斜めになっているのは傾斜装甲と呼ばれる、飛んできた弾を受け流しやすくするための工夫。同じ厚さの鉄板でも、傾けることで防御力を高めることができるのだ。

劇中では一度戦車を乗り換える。先ほどの白いやつは「T-34-76」と呼ばれる初期型、この緑色のは「T-34-85」と呼ばれる新型だ。ドイツの新型戦車に対抗できるよう、名前の通り76mm口径の砲を85mm口径の大口径砲に載せ替えたタイプだ。

あらすじの通り、捕虜となったイヴシュキンはこの「T-34-85」を修理して演習に臨むことになる。実際の戦場で撃破され、鹵獲ろかく(敵軍の兵器を奪い取ること)されたばかりのこの戦車は、それまで乗っていた乗員の死体や装備品に至るまで、全てそのままの状態でイヴシュキンに渡される。

しかしこれが脱出計画のカギになってしまう。イェーガー大佐最大の失態である。

■ドイツの強力な戦車群

勿論敵の戦車も負けてはいない。


出典:Wikimedia Commons
前半でイヴシュキンの乗るT-34-76に対し、イェーガーが乗るのは「Ⅲ号戦車」。第二次世界大戦初期にドイツの主力だった戦車だ。T-34ほど重装甲ではないが、足が速く、総合バランスに優れている。


出典:Wikimedia Commons
後半にイェーガー達が乗るのは「Ⅴ号戦車パンター」。T-34に対抗する為に作られただけあり、傾斜装甲を取り入れたT-34以上にブ厚い正面装甲と75mm口径ながら高い貫通力を持つ砲を装備している。離れた距離であればT-34を一方的に撃破できるほどの戦車だ。

序盤は多勢に無勢な状況ながら強力なT-34戦車1両で対抗するのに対し、後半はこのパンター複数を相手にすることになる。どうしろと。

■戦車は一人では動かせない

戦車は基本的に役割分担して動かす乗り物である。運転をする操縦手、照準を操作し砲弾を撃つ砲手、その砲に弾を込める装填手、味方との通信をする無線手、そして状況を判断し、各乗員に指示を出す車長がいる(乗員の少ない戦車では兼任することもある)。

搭乗員は各々が勝手に行動してはならないため、この車長の指示能力、全員のチームワークが戦車の戦闘力に直結するのだ。

■戦車はそこまで目が良くない

この時代の戦車はレーダーなどの高性能な電子機器は積んでおらず、せいぜい味方と通信を取る為の無線機くらいしか搭載していない。アナログの極みだ。
つまり敵は肉眼で探さなければいけないのだが、その度に戦車からヒョイヒョイと頭を出していたら直接撃たれて人生を終えることになる。そのため、戦闘中は各所に設けられた小さな覗き窓で周りの様子をうかがうことになるのだが、コレがとてつもなく狭いため、戦車には死角がとても多い。

そのため、戦車が行動する時は随伴歩兵と呼ばれる、戦車の周辺を警戒し、時には偵察を行う歩兵が付いていることが殆どである。戦車1両で無双できるほど、実際の戦場は甘くないのだ。

■正面以外はペラペラ

戦車は意外なほどに装甲が薄い。もちろん歩兵の撃つライフル弾程度であればものともしないほど厚いのだが、こと戦車戦となると話は別である。
基本的に戦車の装甲は正面は厚く、横、後ろ、上下となる程に薄くなっていく。これは戦車が主に正面から来る攻撃を想定して作られており、必要のない場所はなるべく薄くすることで、車体を軽くする必要があるためだ。全面ガッチガチにすれば確かに堅くはなるが、最悪重さで動くことすらままならなくなってしまうのだ。

なので戦車を撃破する時は横、後ろ、上空からの攻撃が主になる。勿論相手を正面から撃破する程に強力な砲を積んでいれば話は別なのだが…。

 

まとめ

以上の点を踏まえた上で観ると、この映画がただのエンタメ映画ではなく、極上の戦車エンタメ映画だという事を実感してもらえるだろう。
戦車好きは勿論、まだ銃以外の趣味を開拓していなければ、是非足を踏み入れて貰いたいと思っている。

戦いにはシチュエーションというものも大事だ。
撃破された戦車から這い出てきた戦車兵のようなシチュエーションで、拳銃やサブマシンガンを持って立ち向かってみるのも一興かもしれない。

KSC TT33 HW 18歳以上 ガスブローバックガン

ちなみにこれは当時のソ連を代表する拳銃、TT-33トカレフ。イヴシュキンももれなく劇中で使うぞ。
戦車には効かないが人間には効くので、今後人生で戦車に乗る瞬間に備えて是非持っておこう。

それではまた会おう!
ダスヴィダーニャ!!

「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」
公式サイトはこちら!

© Mars Media Entertainment, Amedia, Russia One, Trite Studio 2018

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