ホーム > フィールド一覧 > 【検証】134?152?ガスガン用のガス2種を比較してみた

メーカーによってガスの成分が違います!

全国1億2000万のガスガンユーザーの皆さんこんにちは、てるみんです。
ガスのハンドガンは使うけど、そろそろ長物のガスライフルにもチャレンジしたいお年頃です。

次世代電動ガンでも十分にリコイルは楽しめますが、ガスガンのリコイルはそれ以上に楽しめますよね!
先日、お客様のカスタムされているガスのM4を撃たせて頂きましたが、もう色々と凄かったです(笑)
リコイルが肩にぐわんぐわんきました(語彙力)

今回は、そんな撃って楽しいガスガンの中の初歩的な部分、動力であるガスそのものについて見ていこうと思います!

ガス缶の中身はだいたい3種類

HFC134a

現状一番流通しているガスの種類はHFC134aと呼ばれるガスです。
いわゆる代替フロンと呼ばれるもので、販売しているガス缶の大半はこの成分を使用しています。
このガスの沸点は-26℃。沸点とは液体が蒸発する温度です。この沸点の温度が低ければ低いほど、ガス化しやすい事になります。
また、不燃性のガスとなっており、安全性に配慮したガスになっています。


amazon:ガスガン用ガス ウッドランドBBGAS HFC-134Aガス 500g フジカンパニー

東京マルイのガンパワー(青い缶)や、フジカンパニーのウッドランドガス等が該当します。

HFC152a

一部のメーカーは、HFC152aというガスを使用しています。
こちらも代替フロンの一種。上記のHFC134aと似たような名前ですが、少々異なるガスとなっています。
このガスの沸点は-25℃。微々たる差ではありますがHFC134aよりも沸点が1℃ほど高く、数値上はわずかにガス化し辛いガスと言えます。
またHFC152aガスは可燃性となっているため、火の気がある場所での取り扱いは厳禁!


amazon:LayLax ハイバレットガス 460ml

現在だとライラクスのハイバレットガスがHFC152aを使用しています。

HFO1234ze+LPG

まだまだ数は少ないですが、HFO1234zeというガスも見る機会が増えています。
いわゆるノンフロンガスと呼ばれるもので、従来の動力用のガスに比べ、より環境に優しいことが特徴となっています。
HFO1234zeの沸点は-16℃と上記2種類のガスよりも10℃ほど高く、そのままのガスのみの使用だと銃の動作に難があるため、LPGとの混合ガスになっています。
難燃性ではありますが、可燃性となります。


amazon:S&T ダンガン ハイパーガス (200ml) STGAS01

東京マルイのノンフロンガンパワー(白い缶)やS&Tのダンガンハイパーガスなど該当します。
あまりお店では見かけない気がしますね。

不燃性、可燃性とありますが、不燃性だから安全という事ではありません。
使い方を誤るとどのガスも危ない物になりますので、使用ルールをしっかり守って使いましょう!

ユーザーが気になる部分は・・・

結局のところ、ユーザーの皆様が実際使った時の違いって何!?という点が一番気になるのではないでしょうか。
先述のHFO1234ze+LPGのガスに関しては、従来ガスよりも性能が10%落ちるとメーカーさんからもアナウンスが出ておりますので、今回は一番使われているHFC134aとHFC152aで比較していきましょう。

実験に使う銃は東京マルイ製のHi-CAPA4.3。それ以外の条件は大体でしか揃えてないですが、そこはご容赦下さい。

マガジン温度による初速の変動

上記の画像は、各マガジン温度で10発撃ち、初速の変化を記録したものです。
マガジンの温度が上がるとともに銃の初速も上がっているのが分かりますね。

25℃→35℃まで温度を上げても、初速だけ見るとそこまで差がないように見えます。
逆に25℃→15℃まで温度を下げると、初速は8m/s~10m/sほど減少しています。
特にHFC152aのガスの場合、約14m/sほど弾速が落ちており、銃の動作も目に見えてもっさりしています。HFC134aのガスも初速自体は落ちておりますが、HFC152a程ではありません。

また、HFC134aの方は1発目と10発目での弾速の差は1m/sほどしか差はありませんが、HFC152aは2m/s~3m/sほどの差が出ました。撃つたびにマガジンが冷えていった結果なのでしょうか。

各温度での動作回数

各マガジン温度での銃の動作回数も比較してみました。
空撃ち状態で銃を動作させているので、動作回数と表現しています。
実際に弾が出る動作が加わったり、連射で銃を動作させると、動作回数は異なる結果になります。

25℃→35℃まで温度を上げた場合は、どちらのガスとも動作回数が減少しています。
逆に25℃→15℃まで温度を下げた場合は、HFC134aは動作回数が増えているのに対し、HFC152aは動作回数が大幅に減っています。
140回目でスライドの後退量が減り、再度スライドを引かないと動作しない状態になったため、そこで検証終了しました。

まとめ

メーカーが推奨しているマガジン温度20℃~35℃の範囲であれば、どちらのガスを使っても大きな違いはなさそうです。

しかし、推奨温度よりも下回った環境であれば、HFC134aを使う方が安定した動作になりそうです。
ゲームの状況によっては常にガスが暖まった状態を維持することが難しくなることを考えると、HFC152aよりHFC134aの方が優れていると言えます。

ですが、地球温暖化係数が大きく違います。
地球温暖化係数は簡単に言ってしまえば数値が小さいほど地球環境に優しいことを示す数値で、HFC134aの温暖化計数が1430に対し、HFC152aが124と1/10ほど違います。
適温だと動作に大きな差がないので、HFC152aを使った方が環境的にはずっと良いという事になりますね
ちなみに、CO2の地球温暖化係数は1となります。CO2が地球環境にはずっといいみたいですね。

また、マガジン温度が40℃を超える場合は要注意です。
そもそもガス缶の注意書きの部分には、「温度が40℃を超える場所に置かない」という記載があります。
物質は気体になると、どんどん体積が大きくなっていきます。夏場の日差しでマガジンを温めたり、マガジンウォーマーを用いて温めたりすると、マガジン内のガスがどんどん膨張していきマガジンを破裂させてしまう危険性が十分にありますので、温め過ぎには注意しましょう!

動作回数に関しては先に述べている通り、銃の動作回数だけを見ています。ガスガンのようなブローバックでマガジンから弾を本体に送り込む機構の物に関しては、おそらく途中から銃は動くけど、次の弾を装填するのに十分なブローバック量が取れない状態もあったはずです。

次の機会があればそこを含めた検証と、今回検証しなかったノンフロンガスやCO2ガスガンも含めて検証したいと思います!!

お楽しみに!!