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目指せオリンピック?!

皆さん東京オリンピックは何を応援していましたか?
僕はバレーボールとスポーツクライミングを応援していました!
(射撃ちゃうんかい)
実はお恥ずかしい話、射撃がオリンピック競技にあるというのを2年前くらいに知りまして・・・
サバイバルゲームに携わる者としてこれはチェックしておかねばと!!
お客様でもライフルの強化選手ですって方にお会いしたこともあるので
競技選手の方もサバゲーに来ているんです!
ライフル構えてもらいましたがめっちゃかっこよかったです!!

というわけで今回はオリンピック正式種目「射撃」について書いていきたいと思います。

射撃は大きく分けて2種類

固定された標的を撃つ「ライフル射撃」
空中に放出された動く標的を撃ち壊していく「クレー射撃」があります。
クレー射撃は昨今芸能人のヒロミさんや、加藤浩次さんの影響で
知っている方も多いのではないでしょうか?

射撃の魅力は、撃つ前の張りつめた緊張感と、標的に命中した時の迫力、そして爽快感です。ライフル射撃で標的の中心に当たった時の心地良さは観客にもストレートに伝わってきます。
着弾がわずかに中心からずれただけで順位が劇的に変わるところも面白い点です。クレー射撃で見事にクレーを粉砕したときも、スカッとした達成感が感じられます。射撃は観客にとっても手に汗握るエキサイティングなスポーツなのです。

【ライフル射撃】
円が等間隔で描かれた標的の中心を狙って撃ち、中心に近いほど高い得点になります。
ライフル銃を使う種目と、ピストルを使う種目があり、
それぞれに標的までの距離、使う銃の種類などにより、種目が分かれています。
銃の種類は4種類
50mライフル/10mエアライフル/25mピストル/10mエアピストル
距離は3種類
50m/25m/10m
撃つ時の姿勢も、
膝射(しっしゃ)」片方の足を膝立て、膝の上に銃を置く構えかた
伏射(ふくしゃ)」伏せて銃を構える構えかた
立射(りっしゃ)」立った姿勢で銃を構える
3種類があり、それらを組み合わせた種目もあります。

【代表的な種目とルール】
■50mライフル3姿勢
膝射、伏射、立射の3姿勢で、それぞれ決められた弾数を撃ちます。
ライフルのマラソン競技といわれ、ファイナル進出者を決める本戦競技の制限時間は男女共通で2時間45分、ファイナル進出者は更に1時間に及ぶファイナル競技を経てメダルを争うこととなります。
試合終了後には2kgも痩せるともいわれる過酷な種目。
集中力を長時間保つことが要求され、体力も必要となります。
どれだけ緊張感を維持できるか各選手の心身の強靭さも注目です。

■10mエアライフル
空気銃を用いて10m先の標的を立射で射撃します。
10点圏は直径0.5mmの点で、最も中心に近い着弾は10.9点と記録されます。
小数点単位で記録されるので、いかに安定的に中心を撃ち続けられるかが勝敗を決する最もテクニカルな種目です。

■10mエアピストル
圧縮空気で弾を発射する単発ピストルが使用されます。
片手で狙う標的の10点圏は直径11.5mm
銃を保持する手と引鉄を引く手が同じであり、いかに静かに引鉄を引くことができるかが勝負を決定する要素となります。

■25mラピッドファイアピストル
8秒、6秒、4秒という短い時間に立った姿勢で次々と連射していく種目。
8秒間の制限時間で5発を5つの標的に連続して撃つ「8秒射」を2シリーズ、「6秒射」を2シリーズ、「4秒射」を2シリーズ、合計6シリーズを1ステージとして、2ステージを2日間に分けて行います。
短時間で集中力を高める必要があるため、観る者にまで緊張感が伝わってきます。

■25mピストル個人
立った状態で25m先の標的を片手で撃つ女子のみの種目。
5分間に5発という「精密射撃」と、3秒間に1発という「速射射撃」の2つを合計60発撃ちます。
じっくり構えて撃つ精密射撃と即座に撃つ速射射撃は、選手によって得意不得意があり、どれだけ得意な射撃でリードし、不得意射撃で失点を抑えるかが見どころとなります。

日本ライフル射撃協会公式HP【基本ルール】

【クレー射撃】
空中に飛び出したクレーといわれる皿状の標的を散弾銃で撃つ競技。
1つの装置から遠くにクレーが飛び去る「トラップ
左右の装置からクレーが放出される「スキート」があります。

クレー射撃は標的が動くので、瞬時の判断力と鋭い反射神経、精密な動作が要求されます。

■トラップ
横一線に配置された5カ所の射台を順に移動しながら、ランダムに放出されるクレーを撃っていく種目。
1枚のクレーに対し、2発撃つことができます。

■スキート
トラップより複雑で、半円形に配置された1番から7番と中心の8番の合計8カ所の射台を使い、さまざまな方向からクレーを狙う種目。
クレーは両端に配置された2つの装置の一方か両方から射出され、1枚だけの場合や2枚同時になることもあります。
クレーは全部で25枚。トラップとは異なり、1枚のクレーに対し1発しか撃てません。

射場の地形や風向きにより変化する進路を予測することは難しく、当たるかどうか観客も固唾を飲んで見守ることになります。
この発射までの緊張感、そして命中したときの快感と興奮を選手とともに味わうことができるのが、クレー射撃観戦の醍醐味です。

日本クレー射撃協会

これだけでもかなり複雑に分けられた競技種目があるんですね!
水泳とかのクロールやバタフライ等で種目が変わるのと一緒ですね。

競技射撃の歴史

銃器の発達に伴って15〜16世紀のヨーロッパを中心に世界に広まりました。
15世紀、1463年のドイツ、ケルンのセント・セバスティアヌス射撃クラブで競技が始まったという説もあります。

人間が発明した技術をスポーツに取り入れたこの競技は、1896年第1回アテネ大会からの歴史を持つオリンピック競技で、参加国数は陸上競技に次ぐ多さです。

日本の射撃の始まりは、種子島に火縄銃が伝えられたことにあります。

スポーツとして親しまれ始めたのは、明治時代に近代的な銃が紹介されてから。真に射撃競技がスポーツとして盛んに行われる基盤となったのは、
大正13年第1回関東学生射撃大会を東京赤羽射撃場で開催したことに始まります。
日本では現在約1万人が射撃スポーツを楽しんでいます。
特にビームおよびデジタルライフル銃を用いた競技は年令制限がなく、だれでも参加することができます。

日本は1952年第15回ヘルシンキ大会からオリンピックに参加しています。
ライフル射撃競技では1992年のバルセロナ大会で木場良平が小口径ライフル3姿勢競技で初の銅メダルを獲得した。

参考 ※公益財団法人日本オリンピック委員会より

サバゲーの歴史はまだまだ浅いですが、
こういった歴史のある競技射撃が生まれたからこそ今のサバゲーに通じる何かがあるのかもしれませんね。

競技人口はどのくらい?

日本におけるクレー射撃種目の競技人口は12万人。
ライフル種目は約6500人、ピストル種目は600人弱。
日本ライフル射撃協会(NRAJ)も、ビームライフル(非五輪種目)を含めた競技人口を約1万人としています。
それに対して、世界の競技人口は約500万人。

まだまだ日本の競技人口は少ない印象を受けます、
東京オリンピック2020では残念ながらメダル届かず!
メダル獲得数トップ3は中国、ロシア(ROC)、アメリカの順でした。
日本での射撃も盛り上がって今後のメダルに期待したいですね。

道具を使った精密競技はメンタルスポーツに近いので
競技者の邪魔にならないよう配慮がされているのかもしれません。
(無観客だったからなのかな?)
学生さんのエアライフル大会とかを見ると、アナウンスが派手だったりするので
各運営も見ている人にも楽しんでもらおうという試みがあるような気がします。

ちなみにオリンピックではとても緊張感のある中継が行われていました。
動画のリンクを貼っておきますので
公開終了になる前に是非ご覧になってみてください!
東京2020オリンピック【射撃】
※映像は解説がないのでルール把握してから見たほうが楽しいです!

皆さんも少し競技射撃に興味が湧きましたか?
機会があれば体験しに行きたいなと思っています!